若者からお年寄りまでさまざまな人に愛されるサウナ。
サウナはあらゆる不調に効く!と信じているサウナーもいますが、実際にはサウナで解決しないこともたくさんあります。
今回は、サウナで解決しないことやサウナについてのよくある勘違いを解説していきます。
サウナで解決しないこと
サウナは疲労回復やリフレッシュ効果をもたらすと言われています。サウナに行くと体の調子がよくなる感じがするという人は多いでしょう。
しかし、残念ながらサウナで解決しないこともあります。
サウナの効能として勘違いされがちなことを紹介していきます。
サウナでは痩せない
サウナ室内では大量の汗をかくため、なんとなく脂肪も一緒に燃えているような感覚になることがあります。
しかし、残念ながらサウナに脂肪燃焼効果はないため、サウナに入っても直接痩せることはありません。
サウナに入った後は、入る前と比べて数百グラム〜1キロ程度体重が減っていることがありますが、これは体内の水分が汗として排出されただけで、水分補給を行えばすぐに体重が戻ります。ダイエット目的でサウナに通っていた人にとっては、ショックな事実かもしれませんね。
ただし、ダイエット効果がまったくないわけではありません。
サウナに入ると体の新陳代謝が高まり、便秘や冷えなどの改善効果が期待できます。
代謝を上げることによって、結果として「痩せやすく太りにくい体」作りに効果があると言えるでしょう。
また、サウナに入ると体から余分な水分が汗として排出され、むくみがスッキリする場合があります。見た目をシャープにしたい人にとっては効果があるかもしれません。
サウナは運動の代わりにはならない
サウナに入った後、スポーツをした時のように体が火照り、適度な疲労感に包まれることがあります。
しかし、サウナに入っても運動をしたときのように筋肉がついたり、スタミナがアップしたりすることはありません。
サウナは汗こそかくものの、体はじっと座ったままなので、直接的に運動の代わりになることはないのです。運動不足が気になる場合は、サウナに頼らず地道に頑張りましょう。
サウナではアルコールは抜けない
「サウナでお酒が抜ける」もよくある勘違いの一つです。
二日酔いは、血液の中にアルコールの代謝物であるアセトアルデヒドが留まっている状態のことを言います。
このアセトアルデヒドは汗と一緒に出にくいという特徴を持つため、二日酔いのときにサウナに入っても解消されることはないでしょう。
また、酔っ払っている最中にサウナに入ることは非常に危険です。
アルコールには利尿作用があるため、酔っ払った状態は体が水分不足になりがちです。アルコールの分解にも水分を使うため、その状態でサウナに入って汗を排出すると、脱水状態にもなりかねません。
また、アルコールで血管が拡張しているところにさらにサウナに入ると、血圧が下がりすぎて不整脈や心臓発作などが起こる場合もあります。
サウナに入るのは、お酒が完全に抜けた後にしましょう。
サウナは体調不良には効かない
「サウナで体を温めることで風邪が治る」「汗をかくことで早く体調不良を治す」などという人がたまにいますが、これも誤りです。
風邪のひき始めに体温が上がって熱が出るのは、体内の白血球を活性化させ、ウイルスと戦わせるためです。
白血球は37度程度で活動が活発になるため、サウナのような高温の環境に身を置く必要はありません。
むしろ、体温よりも極度に高い環境では体力が消耗しやすくなるため、体調不良のときには逆効果となるでしょう。
風邪気味のときにはサウナは我慢して、布団に入ってゆっくり休みましょう。
デトックス効果の根拠はない
サウナに入ると汗と一緒に体から老廃物や毒素が流れ出す…というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、実はこの説に根拠はないとされています。
カナダの研究結果によると、普段の食生活で体内に蓄積された有害物質のうち、汗と共に出る量はわずか0.02%程度だとか。これではそれほどデトックス効果があるとは期待できません。
サウナに入ると気分がスッキリして、体の中から悪いものが出たような気分になりますが、実際に毒素などが体内から排出されているわけではないのです。
まとめ:効果を期待するよりもただ楽しむのが一番!
サウナは疲れた現代人にとって、心と体を癒してくれる味方のような存在です。
今回の記事を読むと「えっ、サウナは効果なかったの…」とガッカリしてしまう人もいるかもしれませんが、落ち込む必要はありません。
例えば、サウナがダイエットに効果がなかったとしても、サウナの気持ちよさは変わりませんよね。
サウナに効果を過剰に期待するのではなく、自分の好きなように楽しむことが正解かもしれません。