近年はサウナブームですが、「サウナは息苦しくて苦手」と敬遠している方もいるのでは。
特に女性は、岩盤浴やホットヨガは好きでもサウナは呼吸がしづらい、と苦手意識を持つ方が多いようです。
「いやいや、ちょっと苦しいくらいがちょうどいいんだよ」なんていうサウナマニアは置いておいて、今回はサウナが苦手だという人でも気持ちよくサウナに入れる方法を紹介していきます。
サウナで息苦しさを感じる理由
そもそもサウナではなぜ息苦しさを感じるのでしょうか。
ポイントはサウナ室内の温度と湿度にあります。
熱で空気が膨張するから
空気は熱によって膨張するという性質を持ちます。
サウナ室内の空気が膨張することによって酸素が薄くなってしまうため、息苦しさを感じるのです。サウナ室内に長くいると、なかなかうまく息が吸えていないような感覚になるのはこのためです。
日本の従来のサウナは高温低湿のいわゆるドライサウナというものがほとんどでした。このドライサウナは湿度が低く、温度が80℃〜100℃程度に設定されています。
湿度が低い分、温度を上げることで発汗を促すという仕組みなので、その分空気の膨張も激しいのです。
サウナ室内で座った姿勢では、頭部が一番高い位置にくるため、息苦しさも感じやすくなります。
湿度が低く空気が乾燥するから
先述の通り、日本ではドライサウナがメジャーでした。ドライサウナは湿度が低いため、喉が乾きやすいという特徴を持ちます。熱されたカラカラの空気が何度も喉を通過することによって、徐々に喉も乾いていき、そのうちヒリヒリとしてくるのです。
喉が乾いてヒリヒリしてくると、呼吸のしづらさを感じ、息苦しさを覚えるようになります。空気の通り道となる鼻や喉などが痛むことによって、自然な呼吸のリズムが乱れてしまうのです。
息苦しさを軽減するポイント
サウナの息苦しさを軽減する方法はあるのでしょうか。誰でも実行しやすい対策方法をいくつか紹介します。
タオルやサウナ用マスクで鼻や口を守る
まずは、タオルなどで鼻や口を守るという方法があります。鼻や口は空気の入り口となるので、この入り口が直接熱い空気にさらされるのを防ぐことが重要です。
しかし、タオルで鼻と口を覆うように巻いてしまうと、汗が拭きたい時に拭けないという問題や、汗を拭いたタオルを口に巻きたくないという問題が生じます。
そのようにタオルで鼻や口を覆うのが気になる方には、サウナ用マスクを利用するという手もあります。
感染対策が気になる今だからこそ、サウナ用のマスクを利用すると安心してサウナを楽しめるかもしれませんね。
サウナの下段に座る
サウナ室内では、熱い空気は上の方に溜まりやすいため、上段にいくほど体感温度が高まります。そのため、サウナの上段に座っていると、下段に座るよりも息苦しさを感じやすくなります。
サウナ初心者の方や、なるべくじんわりと温まりたいという方は、サウナの下段に座ることをおすすめします。
温度が低いと息苦しさも和らぐので、苦しくなってきたら下段に移動するのも良いでしょう。
氷や水を口に含む
口の中の乾燥を防ぐために、サウナに入る前に水などで喉を湿らせておくのも良いでしょう。口や喉が潤っていると、乾燥によるヒリヒリ感を感じにくくなるため、呼吸も楽になります。
サウナ施設によってはサウナ室の入り口などに氷が置かれている場合もあります。氷を舐めながらサウナに入ることでも喉や呼吸が楽になるでしょう。
フィンランドサウナやミストサウナに入る
サウナ室の温度が高く、湿度が低いほど息苦しさを感じやすくなります。そのため、湿度が高めのサウナを選んで入ると、呼吸はかなり楽になります。
オートロウリュやセルフロウリュのシステムがあるサウナを選ぶのも良いですね。
温度が低いとしっかり汗をかけないようなイメージがあるかもしれませんが、70℃程度の室温であっても湿度が高ければ、思っている以上に発汗が促されます。
サウナの焼けるような暑さが苦手という方にも、湿度が高めのフィンランドサウナやミストサウナはおすすめです。
なるべく鼻呼吸をする
普段は鼻呼吸をしている人でも、息苦しさを感じるとついつい口で呼吸をしがちです。
しかし、実は口呼吸よりも鼻呼吸の方が息苦しさを感じにくいと言われています。口で呼吸をするとダイレクトに喉に熱気が吸い込まれますが、鼻呼吸をすると鼻毛や鼻腔を通る際に空気の温度が少し和らぐのです。
サウナだとつい口が開いてしまうという方は、あえて鼻で呼吸することを意識してみると良いでしょう。
まとめ
今回は、サウナで息苦しさを感じる理由やその対処法を紹介しました。
今回紹介した方法を試してみると、サウナの息苦しさが苦手という方でも、サウナを楽しめるようになるかもしれません。
ただし、サウナでは無理は禁物です。息苦しさに耐えられない、気分が悪い、などと感じた場合は、無理をせず速やかにサウナを出て休憩しましょう。