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フィンランド式サウナとは?日本のサウナとの違いやサウナショップも

約10分
フィンランド式サウナとは?日本のサウナとの違いやサウナショップも

サウナ発祥の地は、北欧のフィンランドと言われています。

ちなみに、「サウナ」という言葉も、実はフィンランド語!
ロウリュ」や、サウナ→水風呂→外気浴を繰り返す温冷交代浴も、フィンランド式サウナが由来です。

そんな、フィンランドのサウナについて、今回はご紹介していきます。

日本のサウナとの違いについても、簡単に解説しますので、「サウナについてもっと知りたい!」という方、必見です!

サウナの起源については、以下のコラムでご紹介しています。
気になる方は、ぜひご覧ください。

サウナの起源ってご存知ですか?

フィンランド式サウナの特徴

フィンランド式サウナの特徴

フィンランド式サウナ」といわれて、石に水をかけるシーンや、サウナ後に湖で泳ぐシーンなど、様々な風景を思い浮かべますよね。

そんなフィンランド式サウナには、いくつか種類がありますが、必ずと言っていい特徴があります。

ここではまず、フィンランド式サウナの主な特徴について解説していきます。

サウナストーブ

サウナストーブ

フィンランド式サウナには、必ず「サウナストーブ」と「サウナストーン」が存在します。

サウナストーブは、サウナストーンを熱するための物で、多くのサウナでは室内の隅角に設置されています。

ちなみに、フィンランドではサウナストーブのことを「キウアス(Kiuas)」と呼びます。

ロウリュ

ロウリュ

サウナストーブに設置されたサウナストーンへ、水をかけて蒸気を発生させるのが、フィンランド式サウナの醍醐味。

発生した蒸気のことを、「ロウリュ(löyly)」と言います。

サウナストーンに水をかけ、ロウリュを発生させることで、体感温度を急激に上げ発汗作用を促します。

木造のサウナ室

木造のサウナ室

フィンランドのサウナ室は、そのほとんどが木造です。

フィンランド都市部のサウナ室でも、外装がコンクリートで内装は木造、というところが少なくありません。

木造でできたサウナ室は、木材の香りが漂い、サウナとともに香りも楽しむことができます。

サウナ室は薄暗く時計もない

サウナ室は薄暗く時計もない

フィンランド人にとって、サウナは神聖な場所です。

リラックスしたり、社交活動をしたりするのがサウナであり、決して日本人の言う「ととのう」という行為を重要視していません。

そのため、サウナ室内にテレビや時計など静かに過ごすために不要なものは一切設置されれていません。

足場が見える程度の光が入る中で、リラックスしたり社交活動を楽しむのが一般的です。

フィンランド式サウナは3種類

フィンランド式サウナは3種類

フィンランド式サウナの特徴をとらえたところで、次にフィンランド式サウナの種類と仕組みについて簡単に解説していきます。

フィンランド式サウナは、基本的に次の3種類です。

スモークサウナ

スモークサウナ

スモークサウナ」は、フィンランド式サウナの中で最も伝統的なサウナです。

スモークサウナの特徴は、レンガ造りで煙突の無いサウナストーブに、高温なサウナ室の環境。

煙突のないサウナストーブで木材を燃やすため、煙がサウナ室内に充満することから、スモークサウナと呼ばれています。

煙の逃げ場がないため、サウナ室の天井や壁は真っ黒になりますが、木の香りをよりしっかりと楽しむことができます。

また、サウナ室内の殺菌効果も高いといわれています。

スモークサウナはサウナストーブがとても大きいため、準備にとても時間がかかるのも特徴の1つです。

熱源となる木材をサウナストーブで燃やし、数時間かけてサウナ室全体を温めます。

サウナ室全体が温まったら、煙を逃がして入室するというのが、スモークサウナの流れです。

準備に時間がかりコストも高いため、現在ではフィンランドでも数が少なくなってきています。

木材加熱式サウナ

木材加熱式サウナ

スモークサウナは、とにかく準備が大変で時間がかかるため、それらを改善するために誕生したのが「木材加熱式サウナ」です。

熱源に木材を利用する点は同じですが、サウナストーブが金属製になり、煙突が付いたことで煙を逃がす手間がなくなったこと。

また、排気量を調節する機能を追加したことで、サウナストーブの火力が調整できるようになり、サウナ室内の温度調節がより簡単になったのが大きな違いです。

サウナストーブ自体もコンパクトになったため、準備時間やコストもぐっとダウンしました。

電気の通っていない自然の中などでもできるため、現在でもフィンランドの森にあるサウナの多くは木材加熱式サウナです。

電気加熱式サウナ

電気加熱式サウナ

現在、フィンランドで最も一般的なサウナが「電気加熱式サウナ」です。

フィンランドでも、最もポピュラーなサウナとして普及しており、特にヘルシンキの街中では多くが電気加熱式サウナとなっています。

電気加熱式サウナは、木材などの準備が不要で、スイッチ1つで簡単にON・OFFができる手軽さが特徴です。

また、熱源に木材を使用しないため煙が出ることもなく、集合住宅などにも向いています。

火を使わないことで安全性にも優れ、温度調節も木材加熱式サウナよりもさらに簡単です。

ただし、スモークサウナや木材加熱式サウナのようなスモークの香りなどはあまり楽しめません。

現在日本のサウナも、そのほとんどが電気加熱式サウナで、フィンランドの伝統的なスモークサウナなどが体験できるのは、ごく一部の施設のみです。

フィンランド式サウナと日本のサウナの違い

フィンランド式サウナと日本のサウナの違い

フィンランド式サウナについて、特徴や種類を知ったところで、日本のサウナとの違いにお気づきの方もいるのではないでしょうか?

フィンランド式サウナの特徴」でも少し触れていますが、思っているよりも日本のサウナとフィンランド式サウナには違いが……

ここでは、両者の違いについてもう少し解説していきます。

サウナ室は中温高湿

フィンランド式サウナは、日本の高温低湿なドライサウナと比べて、温度が低く高湿なのが特徴です。

温度 湿度
フィンランド式サウナ 60℃~80℃ 20%~30%
ドライサウナ 80℃~100℃ 10%~15%

ロウリュを発生させることで、サウナ室の湿度が上がるため、ただ熱するだけのドライサウナよりも湿度が高くなります。

湿度が高い分、乾燥による髪や肌へのダメージも軽減できるのが、フィンランド式の特徴です。

また、ロウリュを発生させることで室温を上げる前提のため、サウナ室内の温度は少し低め

ドライサウナのような、熱による肌の刺激や息苦しさも、フィンランド式サウナでは感じにくくなります。

ロウリュするのが基本

ロウリュするのが基本

フィンランド式サウナの特徴」でご紹介した通り、フィンランド式サウナはロウリュを発生させることが特徴でした。

一方、日本のサウナではロウリュを発生させるどころか、そもそもサウナストーンへの水かけを禁止している施設もあります。

また、日本ではタオルなどで蒸気を仰ぐ行為まで含めて「ロウリュ」という施設などもありますが、元来フィンランドにそのような行為はありません。

フィンランド式サウナでは、人工的な蒸気の流れではなく、あくまで自然な蒸気の流れを楽しみます。

蒸気を仰ぐ行為は「アウフグース」といい、ドイツ由来のものです。

アウフグースについては、以下コンテンツでもっと詳しく紹介しています。

サウナの快感を倍増!?アウフグースの魅力とは

サウナのルールがない

サウナのルールがない

フィンランド式サウナは、フィンランド人にとって神聖な場として利用されます。

そのため、ロウリュするさいの声かけなど最低限の礼儀はあっても、禁止事項などはほとんどありません。

一方で、日本のサウナ施設には多くの禁止事項やルールが存在します。

また、サウナ入浴自体にも、以下コンテンツで紹介したような時間を決めた温冷交代浴が推奨されるなど、暗黙のルールが出来上がっています。

サウナでよく聞く「ととのう」とはどんな意味?サウナ用語を解説

時間を決めてサウナ入浴をしたり、ロウリュの時間や回数制限などが存在するのは、日本独特のサウナ文化と言っていいでしょう。

サウナは一般家庭にも

日本で家庭にサウナを設置しているところはあまり見かけませんが、フィンランドでは「家庭にサウナ」を設置しているところが少なくありません。

むしろ、フィンランドでは「家庭にサウナ」はかなり日常的といっても過言ではありません。

家族でサウナに入る」というのも、サウナは社交活動の場ととらえるフィンランドならではの文化ですね。

フィンランドのサウナグッズ専門店

フィンランドのサウナグッズ専門店

サウナに入る時はサウナハットをかぶったり、サウナマットを敷いたりと、色々なグッズを使用する場面があります。

そんなサウナに欠かせないグッズを取り扱うサウナグッズの専門店は、フィンランドにもいくつかあります。

ここでは、フィンランドのサウナグッズ専門店についてご紹介します。

サウナ・マーケット・フィンランド

フィンランドの首都ヘルシンキにある、サウナグッズ専門店「サウナ・マーケット・フィンランド」。

サウナ・マーケット・フィンランドは、観光ガイドブックにも載っているため、観光客も多く訪れる有名店です。

店内の品ぞろえは、ロウリュを発生させるための柄杓やサウナハット、サウナマットなど様々です。

フィンランドの男性に大人気な、「テルヴァ(Terva)」の香りがする石鹸も取り扱っています。
テルヴァとは、タール(乾留液)のこと。

なぜかフィンランド男性の間では、このテルヴァの香りは人気が高いようです。

サウナ・マーケット・フィンランド

住所:Aleksanterinkatu, 00101 Helsinki, フィンランド
営業時間:10:00~19:00

カウリラン・サウナ・ショップ

もともと、ヘルシンキの郊外にあった、「カウリラン・サウナ」というパブリックサウナ。

現在Googleマップの情報によると、カウリラン・サウナは閉業してしまっています。

ですが、カウリラン・サウナが開くショップ「カウリラン・サウナ・ショップ」は健在です。

カウリラン・サウナ・ショップは、オリジナル商品やサウナグッズ、ライフスタイルブランドの商品まで、主にオーガニック系の商品が多く、女性に大人気!

ヘルシンキ中央駅からのアクセスも比較的良いので、フィンランドに訪れた際にはぜひ足を運びたいサウナグッズの専門店です。

カウリラン・サウナ・ショップ

住所:Munkkiniemen puistotie 2, 00330 Helsinki, フィンランド
営業時間:平日 11:00~18:00 土曜 10:00~16:00
定休日:日曜
電話番号:+358449857388

地元のスーパーやホームセンターでも!

地元のスーパーやホームセンターでも!

日本だと、サウナグッズの専門店やオンラインショップなどで買うことの多い、サウナグッズたち。

じつは、サウナが一般的なフィンランドでは、スーパーマーケットやホームセンターなどでも、買うことができます。

日本では中々お目にかかれないサウナグッズも、本場フィンランドならスーパーで買えるのは驚きです。

それだけ、フィンランド人の生活にサウナが根付いているという証拠ですね。

フィンランドに訪れた際には、ぜひ地元のスーパーやホームセンターなども覗いてみてくださいね。

フィンランド式サウナはリラックスできる素敵な空間

フィンランド式サウナはリラックスできる素敵な空間

フィンランド人にとってのサウナは、生活とは切っても切り離せない大切なもの。

そんなフィンランド発祥のフィンランド式サウナは、時間も忘れゆったりとリラックスできる素敵な空間です。

日本のサウナ施設では、真のフィンランド式サウナを体験できないところが残念ですが、機会があればぜひ本場フィンランドにて体験したいものです。

あなたも、フィンランド式サウナに出会った際には、ぜひゆったりとした時を過ごしながら、その良さを体験してみてくださいね。


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