サウナに入った後、皮膚に赤い斑点が出ることがあります。
サウナーの間ではこれを「あまみ」と呼んでいます。
皮膚表面がまだら模様になるため、初めてあまみを目にした人は体に危険がないのかと不安に感じることもあるでしょう。
今回は、サウナで出る「あまみ」について詳しく解説していきます。
「あまみ」の正体とは?
つ、ついにサウナの聖地と呼ばれる場所に来てしまった!
平日昼間なのにすごい混雑してた。
片道330キロだったけどアウトバックに任せたら一瞬でした。
あまみは過去一。 pic.twitter.com/qpJrKwOmxO— ごしか。 (@goshica_sb) September 9, 2022
サウナ・水風呂を繰り返すと、皮膚の表面に赤い反転が浮き上がることがあります。
これはサウナ用語で「あまみ」と呼ばれるもので、皮膚の温度変化によって生じます。
腕や足などにとくに現れやすく、くっきりと浮き出るとまるでキリン柄のようなまだら模様になります。
「あまみ」という言葉はもともと北陸地方の方言で、「火に当たって皮膚にできる斑点」のことを指します。
火傷に近いような形で、皮膚が傷んで赤い斑点が浮かび上がることを指す言葉です。
この言葉が転じて、サウナで皮膚に赤い斑点ができることを「あまみが出る」というようになりました。
サウナで生じる「あまみ」は火傷のようなものではなく、サウナ・水風呂で体温が変化することによって生まれるものです。
あまみが出る仕組み
サウナで「あまみ」が出る仕組みは、外気の温度変化によって体が熱を調整しようとする機能と深く関わっています。
高温のサウナ室内で温まると、体内の温度が急上昇するため、体は熱を逃して体温を調節しようとします。
血液は体の表面に近い方が冷えやすいため、血管を緩めて皮膚表面の血流を増やすという動きによって、皮膚が赤くなるのです。
熱いお風呂に入った後、顔が赤くなった経験がある人も多いのではないでしょうか。
熱を逃すために皮膚が赤くなったところで、温度の低い水風呂に入ると、今度は体から熱を逃さないように血管が引き締められます。
皮膚の表面の細い毛細血管は占められているにもかかわらず、体内はまだ熱いので血は体の表面へと集まります。
これによって、血液が流れていない血管と、血液が集中して赤くなっている血管の両方が皮膚に現れるため、赤いまだら模様が浮かび上がるのです。
「あまみ」は、熱いサウナに入ってしっかり身体を温めた後、水風呂で急激に冷やされることによって現れると理解しましょう。
サウナと水風呂を交互に繰り返すことで、よりあまみが出やすくなります。
あまみが出たら危険?
自分の体に赤い斑点が出ると、少し驚いてしまう人もいるかもしれません。
しかし、あまみは体に悪いものではないので安心してください。
あまみが体に出るということは、サウナでしっかり温まり、水風呂でしっかり冷やされているということでもあります。
血管がしっかり収縮・膨張することで、体内の血流が促進され、ととのいやすくなるとも考えられています。
サウナーの中には、あまみがはっきり出るかどうかでサウナのコンディションを確認する人もいるようです。
また、あまみはすぐ消えることもあれば、人によっては翌日まであまみが残る場合もあります。
なかなかあまみが消えないと不安になるかもしれませんが、数日経つと消えるので問題ありません。
ただし、赤い部分がずっと熱を持っていたり、ヒリヒリとしたりするようなら、火傷やかぶれの可能性もあります。
見た目以外に違和感があるようなら、すぐに医療機関を受診しましょう。
あまみが出やすいサウナの条件
「あまみが出やすいサウナは良いサウナ」と語るサウナーもいます。
あまみが出るサウナとはどのようなサウナなのでしょうか。
とにかく熱いサウナだとあまみが出やすいと考える人もいますが、あまみが出やすさには水風呂も大きく関わってきます。
先述の通り「しっかり温まり、しっかり冷やされる」ことが重要なので、水風呂の温度の冷たさも大事です。
熱いサウナで体が温まったとしても、ぬるい水風呂でうまく体が冷やされないと、体は全体的に赤くなったままになるでしょう。
また、長く水風呂に浸かることでゆっくりと冷やされたとしても、今度は体の内部の体温も下がってしまうことで、あまみは現れにくくなります。
サウナ室も、湿度の低いドライサウナでは、体の芯から温まる前に頭や皮膚が熱くなってしまうため長くいられず、あまみは出にくいといえるでしょう。
適度な湿度のあるフィンランドサウナなどの方が、体の内部までしっかりと温まるため、あまみが出やすくなります。
つまり、サウナーが求める「熱いサウナと冷たい水風呂」というのは、あまみが出る上でも必要な条件なのです。
だからこそ、あまみが出るかどうかを良いサウナの判断基準としているサウナーも多いのだと考えられます。
まとめ
サウナで出る「あまみ」は基本的に危険なものではありません。
サウナの状態や自分のコンディションを知るためのバロメーターとしても使われます。
ただし、あまみを出そうと無理にサウナに入り過ぎてしまうと、健康を損なう恐れもあります。
あまみが出るような熱いサウナではのぼせや頭皮・髪へのダメージケアも気になる為、サウナハットの着用もおすすめです。
リラックスできて、気持ち良くなることを優先してサウナを楽しみましょう。
(サウナハットの効能やおすすめのサウナハットについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。)
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