お風呂に入る前や水風呂に入る前の「かけ湯」「かけ水」は、とても大事です。
汗を流して綺麗な状態で浴槽に浸かるというだけでなく、かけ湯をすることで得られる効果もあります。
今回の記事では、そもそもかけ湯とはどういうものかということから、かけ湯の効果、かけ湯の際の注意点などを解説していきます。
かけ湯とは
かけ湯とは、サウナや浴槽に入る前に体にお湯をかける行為のことです。
サウナーの間では、特にサウナと水風呂の間にお湯や水で体の汗を流すことを指します。
「サウナで温まったあとはすぐに水風呂に入った方がいい!」と考える人がいるかもしれませんが、サウナ前後は必ずかけ湯をしましょう。
多くのサウナ施設やスーパー銭湯などでは、サウナの近くや浴室の入り口付近に、かけ湯専用の設備やシャワーが設置されています。お風呂に入る前に全身を流すのはもちろん、サウナの際もかけ湯は重要です。
かけ湯をすることは、サウナーにとっての大事なマナーでもあり、自分の体にとってもメリットがあります。
かけ湯はなぜ必要なのか
そもそもかけ湯はなぜ必要なのでしょうか。
かけ湯の効果という観点と、サウナーとしてのマナーという観点からそれぞれ解説します。
かけ湯の効果
かけ湯には、体を温める効果があります。裸になってすぐに熱いお湯に使ったり、熱いサウナに入ったりすると、血圧が一気に上昇しています。
高齢者や高血圧の方、糖尿病の方などは血管が弱っているため、急な血圧の上昇によって脳出血を起こす危険性があります。
ぬるめのお湯でかけ湯をしておくことによって、ゆっくりと体や頭の血管を広げられるため、安全にサウナを楽しみやすくなるでしょう。
また、サウナ前にかけ湯やシャワーで髪や体の汚れを落としておくのも大事です。
体の汚れが落ちて毛穴の詰まりが解消されると、サウナで汗をかきやすくなります。
せっかくサウナに入るのであれば、気持ちよくたくさん汗をかきたいという人も多いでしょう。
そんな方は、しっかりとかけ湯やシャワーで汚れを落としてからサウナに入ることをおすすめします。
他の人への配慮・マナー
かけ湯は、サウナを楽しむときのマナーでもあります。特に、サウナを出たあと水風呂に入る際のかけ湯・かけ水は必ず行いましょう。
自分が気持ちよく水風呂に浸かっている時に、汗だくの人がそのまま入ってきたら嫌な気持ちになりますよね。サウナー同士気持ちよくサウナを楽しめるよう、汗はしっかり流してから水風呂に浸かるようにしましょう。
ちなみに、汗を流さずに水風呂に直行する人のことを、サウナー用語で「汗流しカットマン」「かけず小僧」などと呼んだりします。不名誉なあだなで呼ばれないように、しっかりとマナーは守りましょう。
かけ湯の注意点
かけ湯・かけ水を行う際は、次の点に注意しましょう。
かけ湯の際は水が跳ねないように気を付ける
かけ湯を行う際は、水が周りに跳ねないように注意しましょう。水風呂の水をそのまま桶ですくってかける場合は、なるべくしゃがんで低い位置から水がかかるようにするのをおすすめします。
また、周りに気を配ってなるべく人が通らないタイミングでかけ湯・かけ水をしましょう。シャワーなどで汗を流す場合も、周りに人がいないか注意しつつ頭から足先までしっかりと汗を流すことが大事です。
ととのいを求めるならサウナ後もお湯で
熱いサウナ室を出た後は、すぐに冷たい水を体にかけたくなる人が多いと思います。しかし、水風呂前にシャワーで体を慣らしてしまうと、せっかくの水風呂の冷たさを半減させてしまいます。
一刻も早く冷たい水を浴びたい気持ちをグッとこらえ、温かいお湯でかけ湯をした後に水風呂に入ると、まさにそこは天国。
サウナを出た後はつい水をかけてしまうという方は、ぜひかけ湯に挑戦してみてください。
水風呂が苦手な人はかけ水で徐々に慣らす
ととのいを求めるサウナーにはあたたかいお湯でのかけ湯をおすすめしますが、水風呂が苦手という方にはかけ水の方が良いかもしれません。
かけ水をすることで体がゆっくりと冷やされるため、水の冷たさにも慣れやすくなります。いきなり水風呂に入ると水の冷たさに驚いてすぐに出てしまう、という方は、水風呂に入る前に少し長めにかけ水をしてみましょう。
ととのい椅子にもかけ湯を
水風呂に入る前にかけ湯・かけ水をするのはサウナーとして当然のマナーですが、ととのい椅子を使う際もかけ湯を行うようにしましょう。
自分の汗が残ったととのい椅子やベンチなどは、立ち去る際にさっとかけ湯をすることで次の人が気持ちよく利用できます。
また、塩サウナや蒸しサウナなどサウナ内で直接椅子に座る場合も、出る際には座っていたところを水で流すように心がけましょう。
まとめ
今回は、かけ湯の効果や注意点を解説しました。
サウナでは自分が気持ちよくなるだけでなく、周りの人に嫌な思いをさせないことも大事です。
かけ湯でしっかり汗を流して、サウナー同士気持ちよくサウナを楽しみましょう。